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すまい給付金について給付対象にならなかったけど制度の内容をまとめてみた

住宅ローン2016年11月9日

住宅を購入した際、特定の要件を満たすことで国からの補助(すまい給付金)を受け取ることができます。私の購入した中古マンションでは残念ながら対象とはならなかったのですが、せっかく調べたので内容について簡単にまとめてみました。制度利用の際のご参考となれば幸いです。

すまい給付金とは?

2014年の消費税の増税(5%→8%)に伴い、住宅購入における負担を軽減するために作られた制度です。簡単に言えば住宅を購入すると一定額の給付金を受け取ることができます。

  • 消費税が5%の時期に引き渡しが行われた物件は対象外となります

給付対象要件(新築住宅)

住宅ローンがある場合

床面積が50m²以上であること

床面積は不動産登記上の床面積が基準となります。
マンションなどの共同住宅の場合、契約書等に記載される壁芯寸法(壁の内側まで含んだ寸法)ではなく内法寸法による面積となります。

施工中の検査による一定の品質が確認されていること

以下のいずれかにより、一定の品質が証明されている必要があります。

  1. 住宅瑕疵担保責任保険(建設業許可を有さないものが加入する住宅瑕疵担保責任任意保険を含む)へ加入した住宅
  2. 建設住宅性能表示を利用する住宅
  3. 住宅瑕疵担保責任保険法人により保険と同等の検査が実施された住宅
  • いずれの検査も施工中に検査を行うものであるため、原則として着工前の申し込みが必要となります

住宅ローンがない場合

住宅ローンがある場合の要件に加え、さらに以下が必要になります。

住宅取得者年齢が50歳以上であること

年齢が50才以上の方が取得する住宅であることが必要になります。

  • 物件引き渡し時の年齢
  • 消費税10%時にはさらに収入額の目安が650万円以下(都道府県民税の所得割額が13.30万円以下)の要件が追加

住宅金融支援機構のフラット35Sと同等の基準を満たす住宅であること

以下のいずれかに該当する住宅が要件となります。

  1. 耐震性に優れた住宅(耐震等級2以上の住宅または免震建築物)
  2. 省エネルギー性に優れた住宅(一次エネルギー消費量等級4以上または断熱等性能等級4または省エネルギー対策等級4)

    (省エネルギー対策等級4による証明書等の申請は、平成27年3月31日で終了)
  3. バリアフリー性に優れた住宅(等級3)
  4. 耐久性・可変性に優れた住宅(劣化対策等級3、維持管理対策等級2等)

給付対象要件(中古住宅)

大前提:売主が宅地建物取引業者の中古再販住宅であること

私の場合、ここで撃沈しました。

分かりやすく言うとよく不動産業者がリフォームして中古物件を売っていますよね。あれは中古再販住宅になるので給付対象になります。もちろん、売主が不動産業者であればリフォームしていなくても中古再販住宅となり消費税がかかるため、給付の対象となります。

これに対して私のケースのように個人間で売主と買主がいて、仲介業者が間に入っているような場合は中古再販住宅とならず、物件に消費税もかかりません。すなわちこの消費税増税の負担緩和という制度の思想からは外れたものになり、本制度の対象とならないのです。

中古再販住宅の場合は、以下の対象要件を満たす場合に給付を受け取ることができます。

住宅ローンがある場合

床面積が50m²以上であること

これについては新築と同様です。不動産登記上の床面積が判断基準となります。

売買時等の現場検査にて現行の耐震基準及び一定の品質が確認されていること

以下のいずれかに該当する住宅が要件となります。

  1. 既存住宅売買瑕疵保険へ加入した住宅
  2. 既存住宅性能表示制度を利用した住宅(耐震等級1以上のものに限る)
  3. 建設後10年以内であって、住宅瑕疵担保責任保険(人の居住の用に供したことのない住宅を目的とする住宅瑕疵担保責任任意保険を含む)に加入している住宅又は建設住宅性能表示を利用している住宅

住宅ローンがない場合

住宅ローンがある場合の要件に加え、さらに以下が必要になります。

住宅取得者年齢が50歳以上であること

年齢が50才以上の方が取得する住宅であることが必要になります。

  • 物件引き渡し時の年齢
  • 消費税10%時にはさらに収入額の目安が650万円以下(都道府県民税の所得割額が13.30万円以下)の要件が追加

給付額

物件の引き渡しが行われた際の消費税率によって給付内容が異なります。
ざっくり言うと消費税が8%の間は収入額が約510万円以下の人が対象となり、収入に応じて10万~30万円の給付を受け取ることが可能です。
消費税が10%になると一気に対象が拡大され、約775万円以下の人が対象となり、10万~50万円の給付となります。

消費税が8%で引き渡しされた場合

収入額の目安 都道府県税の所得割額 給付基礎額
425万円以下 6.89万円以下
(神奈川は6.93万円以下)
30万円
425万円~475万円以下 6.89万円~8.39万円以下
(神奈川は6.93万円~8.44万円以下)
20万円
475万円~510万円以下 8.39万円~9.38万円以下
(神奈川は8.44万円~9.43万円以下)
10万円

ちなみに「収入額の目安」はあくまで目安であって、給付対象となるかどうかは都道府県税の所得割額によって決まります。なので「そっか。。。自分は税込み収入が511万円だからもらえないんだ。。。」と諦めず、一度よく調べてみるとよいです。すまいの給付金のサイトでシミュレーションすることができますので、ご自分が対象となるかどうか調べてみましょう。

消費税が10%で引き渡しされた場合

消費税が10%になった場合、給付額は以下の様に変わります。

収入額の目安 都道府県税の所得割額 給付基礎額
450万円以下 7.6万円以下
(神奈川は7.64万円以下)
50万円
450万円~525万円以下 7.60万円~9.79万円以下
(神奈川は7.64万円~9.85万円以下)
40万円
525万円~600万円以下 9.79万円~11.9万円以下
(神奈川は9.85万円~11.97万円以下)
30万円
600万円~675万円以下 11.9万円~14.06万円以下
(神奈川は11.97万円~14.14万円以下)
20万円
675万円~775万円以下 14.06万円~17.26万円以下
(神奈川は14.14万円~17.36万円以下)
10万円

申請期限について

申請期限は引渡から1年3ヶ月以内に行う必要があります。

まとめ

不覚にもこのすまい給付金という制度は住宅を購入して半年後に知りました。同僚が新築戸建を購入して、すまい給付金で助かったという話をしていて、「なんだそれ、知らないぞ」と思い調べたところ「自分も対象になるんじゃね?」と。

収入額からのシミュレーションではギリギリ対象となる見込みだったので一瞬浮かれたのですが、記事の内容の通り対象要件を満たしていない(中古再販住宅でない)ことに気づきガックリ。特に何も損していないのに損した気持ちになりました。。。

よい勉強になりましたし、本記事のネタにすることができたの良しとしましょう。

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