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【面白い!】殺し屋が日常生活を送ろうと奮闘する漫画「ザ・ファブル」

Web2017年11月6日

週刊ヤングマガジンで連載されている「ザ・ファブル」という漫画がここ最近読んだ漫画の中でもとても面白かったので、ご紹介させていただきたいと思います。第41回講談社漫画賞一般部門も受賞しており、絶好調の漫画の1つといっても過言ではないです。

ストーリー

現代の東京。その伝説的な強さのため、裏社会の人間から「寓話」という意味を持つ「ファブル」と呼ばれる1人の殺し屋がいた。その男は幼いころから「ボス」の指導を受け、パートナーの女と共に数々の標的を仕留めてきた。しかし、彼の正体が暴かれるのを恐れたボスは「1年間大阪に移住し、その間は誰も殺さず一般人として平和に暮らせ」と指示する。こうして彼は「佐藤明」という名前を与えられ、ボスと古くから付き合いのある暴力団「真黒組」の庇護の元、一般人として大阪での生活を始めるのだった。

(Wikipediaより)

主な登場人物

佐藤アキラ(ファブル)

本作の主人公であり、言わずと知れた殺し屋。これまで71人を暗殺しており、「6秒以内には殺す」がモットー。パートナーである洋子とともに正体をバレることなく仕事をこなしてきたが、ある日ボスより「1年間休業しその間大阪で一般人として平和に生活しろ」と命令を受ける。

ボスより与えられた「佐藤アキラ」という偽名でファブルと付き合いのある大阪の暴力団「真黒組」の協力の下、洋子とともに大阪で一般人としての生活を始めることになる。

佐藤洋子

20台前半の女性。組織「ファブル」にて、アキラのパートナーとして数々の暗殺案件をサポートしてきた。幼いころに両親を火事で失っている。記憶力が人並み外れており、その能力は図書館で数年分の新聞記事を暗記できるほど。酒にめっぽう強く、たびたび真黒組の高橋や一般人のイケメンをカモに、酔いつぶれさせることを楽しんでいる。

ボス

暗殺組織「ファブル」のリーダー。暗殺案件をこなしすぎたアキラの正体がバレることを案じ、洋子とともに1年間大阪で休業生活を送るよう命令を出す。

海老原剛士

大阪の暴力団「真黒組」の若頭。ファブルの正体を知る数少ない人物。大阪に休業生活のため移住してきたアキラと洋子のために「真黒住宅」を貸し出し、生活をサポートする。アキラと洋子の移住当初は殺し屋である彼らに対し嫌悪感を持っていたが、次第に打ち解け持ちつ持たれつの仲となる。アキラを認めたあとは直後に高級な肉をごちそうしてあげたり、アキラも海老原の極秘の頼みを引き受けたりなど友好的な関係となる。

ハコスカ「GT-R」をアキラの住む「真黒住宅」に保管している。

浜田広志

真黒組の組長。アキラと洋子の大阪への移住を取り持った人物。若頭である海老原以外への構成員には、アキラと洋子は組長の「遠い親戚」ということにしている。

ちなみに、本作において序盤以外はあまり登場しない。

高橋

海老原の運転手を務める真黒組の構成員。当初アキラと洋子を嫌悪していた海老原より監視の命を受け、その流れで洋子を口説こうとするが、洋子の酒の強さに屈服してしまう。

黒塩

真黒組の構成員。海老原がアキラの本性を試そうとした現場に居合わせたため、アキラの正体を知ることになる数少ない人間。アキラの暗殺スキルや「痕跡を残さない」ことを心情とする生き方に憧れ、アキラを強く慕うようになる。

アキラを敬愛するあまり不自然なほど身体能力をアピールしたり、アキラの真似をして橋から飛び降りて骨折するなど、一言で言えばお笑い要員。

アキラの山ごもりについていって山歩きや熊との遭遇などの試練を乗り越える。ちなみに山ごもりの際はヘビの美味しさに感動した。後半は虫も食すことができるようになり、「バッタは海老の味」と言えるまでたくましくなる。

ジャッカル富岡

アキラが応援しているお笑い芸人。殺虫剤のCMやドラマにも出演し活躍中。ちなみにドラマ内では「バツ9」の設定で、元嫁を親友に寝取られている。

小島

真黒組の構成員。海老原の舎弟で、殺人を犯したことにより15年間刑務所に入っていた。殺人の際女性の首を絞めたことが遠因となり、EDとなっている。そのことから周りに対し暴力的になってしまうことも多い。出所後は高橋を巻き込み、先輩である砂川の縄張りである水商売に手を出す。怒りを買った砂川から命を狙われることになり、最終的には海老原より真黒住宅にて介錯されてしまう。

清水岬

真黒住宅の近くにあるアパートに住む女性。親の借金を返済したあとは自分の店を開くという目標を持っている。チンピラに絡まれていたアキラにハンカチを差し出したことが縁となり、アキラにバイト先「有限会社オクトパス」を紹介する。過去グラビアアイドルをやっていたことがあり、その弱みから小島に水商売をやるよう強要される。小島から誘拐された際はアキラによって無事に救出された。

殺し屋+日常生活というミスマッチの面白さ

何が面白いって、絵柄はまさに青年誌で「殺し屋」というキーワードを持った作品なのに、どこかほのぼのしてるんですよね。このどことなく「安心する」世界観が個人的にはすごくツボで、素直に「この漫画面白い!」と思いました。

チンピラに絡まれても、決して殺し屋のスキルを使って撃退はしません。あえて喰らいます。

やられたフリをしつつも深いダメージを「こっそり」与えることにより、撃退しつつもアキラは日常生活を守るのです。

なんですかね、チンピラにボコられているという一見やばい状況なのに、どこかほのぼのとしてるんですよ。多分このボコっていると思い込まされているチンピラの間抜けさと、セリフの語尾の「○○○─」による「間の取り方」、シリアスでありつつもちょっとだけギャグ臭のする絵柄が融合することで、絶妙な面白さになってるんだと思います。

主人公であるアキラのキャラクターも魅力的

山ごもりにより感性を鍛えた結果、彼の舌は極度の猫舌。だれかにフーフーしてもらわないと焼き魚を食べることもできません。

お笑い芸人である「ジャッカル富岡」を愛してやまない彼は、殺し屋であるにもかかわらず大らかに笑ったりもします。

殺し屋であること以外、基本的にアキラは温厚な人柄です。ペットを大切にしたり自分の周りの人間が窮地に陥れば助けたり、常に家の中では裸族だったりお風呂が寝床だったりなど、愛すべきキャラクターとして描かれています。

洋子のお酒エピソードパートも魅力

「この1年間恋をする!」と意気込んだ洋子ですが、実際のところは日々のんだくれてばかり。たまに真黒組の高橋やバーのイケメンを酒地獄に引きずり込み、その酔いつぶれる様を楽しみます。このバーでのお酒パートが非常に面白く、これだけで1話完結型の漫画が出来上がっちゃうんじゃないかというくらい作り込まれていて、この洋子のお酒パートもこの漫画の魅力の一つです。

「だって───ヒマなんだもの───」

いざという時はその暗殺スキルを発揮するアキラ

願わくば殺し屋のスキルを発揮することなく、日常生活を送ることを望むアキラですが、真黒組と関わっていることもありたびたびトラブルに巻き込まれます。いざとなれば(日常生活を守るためなら)そのスキルを使うことで困難を切り抜けるシリアスな場面もあるのが、この作品の魅力の一つでもあります。

ただし、決して人を殺すことはありません。

まとめ

2017年11月現在、11巻まで刊行されておりまだまだ目が離せません。現在は過保護な親を食い物にあうる小悪党「ウツボ」が暗躍している様が描かれていますが、これにアキラが関わることになりどのように物語は展開していくのか?非常に続きが気になる内容となっています。

「殺し屋」と「日常」が見事に融合した漫画、「ザ・ファブル」は本当におすすめです。是非一度手にとって読んでみてください。

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