サッチング
芝生は時間が経つにつれ、刈り草や冬に枯れた葉が堆積してきます。これらの堆積物は「サッチ」と呼ばれており、サッチを取り除く作業を「サッチング」と言います。
ここではサッチングの方法やポイントについてご紹介いたします。
サッチを放っておくとどうなる?
芝生の生育において、サッチを放置すると以下のような様々な悪影響を及ぼします。
- 通気性が悪くなり、病気になるリスクが高まる
- 水や肥料が上手く土深くまで浸透しない
- 日陰が増え、芝生が十分に生育しなくなる
- 新しい葉の成長を妨げ、密度が低くなり、雑草増殖のリスクが高まる
1年目はまだサッチがほとんどない状態ですが、2年目以降は少しずつ堆積してきます。2年目以降は年に1~2度サッチングを行うとよいでしょう。
手作業でサッチング
効率良く作業を進める為に、事前に芝刈りを行っておくとよいでしょう。
熊手やレーキ、ほうきなどを使って芝生の間からサッチを掻き出します。
爪の間隔が変えることが出来る金属製の熊手を使うと、サッチの状態にあわせて爪の間隔を変えることが出来て非常に便利です。さらに先端が細く丸球加工してある金属製の熊手であれば、芝生を傷めにくいのでおすすめです。
同じ場所を掻きすぎると芝の根まで地表に出てきてしまいますので、あまり掻きすぎない様に注意してください。カスが溜まったら袋に入れて燃えるごみで捨てましょう。
サッチングは思った以上に芝にダメージを与えることになります。補修も兼ねて目土を入れ、十分に散水してください。
マシンでサッチング
手作業ではなくマシンを使うことでサッチングは非常に楽になります。
機種にもよりますが価格もそこそこするため、手作業が大変な広い芝生の場合は購入することを考えてもよいでしょう。
分解剤でサッチング
サッチを分解剤で土に戻す方法です。
サッチ分解剤は微生物を使ってサッチを分解するため散布するだけでサッチ除去が出来、非常に便利です。私の場合は、熊手とか使って芝生にダメージ与えたらどうしよう、と考えてしまう臆病者なので、分解剤を使って年に一度サッチングを行っています。
サッチ分解剤を使用することで廃棄物が土に還り、土壌改良にもつながります。
芝焼きについて
私の家の場合はマンションなので難しいですが、近所の迷惑にならない環境であれば芝焼きがお勧めです。芝生を焼くことにより、サッチ除去と同時に、芝生にいる病害虫の駆除や雑草の種子の駆除をすることもできるため、面テンスという観点では申し分ありません。