Googleアナリティクスにて変動IPアドレスからのアクセスを除外する方法
Web2016年10月6日
過去の記事でGoogleアナリティクスにおける固定のIPアドレスからのアクセスを除外する方法をご紹介させていただきましたが、変動IPアドレスの場合においても除外設定を行うことが可能です。
2通りの方法がございますので、それぞれ設定方法についてご紹介させていただきます。
除外方法①:ブラウザのアドオンで除外
PCブラウザであれば、使用しているブラウザにアドオンをインストールすることで変動IPアドレスからのアクセスを除外することが可能です。
アドオン[Google アナリティクス オプトアウト]をインストール
以下のページに、アクセスを除外したいブラウザでアクセスします。
[Google アナリティクス オプトアウト アドオンをダウンロード]をクリックします。
続けて、[同意してインストール]をクリックします。
これだけです。特にアドオン自体の設定は必要ありません。ブラウザの再起動を行うと、以降のアクセスはGoogleアナリティクスに計測されなくなります。
注意点
お手軽に変動IPアドレスからのアクセスを除外できますが、全てのサイトにおいてアクセスが除外されてしまうため、うっかり別サイトでの計測確認において「あれー?計測されないなー?」とならないようご注意ください。
また、当然アドオンをインストールしていないスマートフォンなどPC以外のデバイスからのアクセスは相変わらず計測されてしまうため、PC限定のアクセス除外手段としてご活用ください。
除外方法②:アクセス除外するCookie情報を持たせて除外
Googleアナリティクスのカスタムディメンションを使って除外する方法です。
具体的には[カスタムディメンションで定義したCookie情報をユーザーが持っている場合はそのアクセスを除外する]という事を行います。
- ※ユニバーサルアナリティクスのみで設定可能
Googleアナリティクスの管理画面にログインし、[管理]タブをクリックします。
[アカウント]にて該当のアカウントを選択してください。
[カスタム定義]の[カスタムディメンション]をクリックします。
[新しいカスタムディメンション]をクリックします。
[カスタムディメンションを追加]の画面が表示されます。
名前 | 任意の名前を設定します。 ここでは[変動IPアドレス除外]とします。 |
---|---|
範囲 | [ユーザー]を選択します。 |
[アクティブ]にチェックが入っていることを確認し、[作成]をクリックします。
[作成したカスタムディメンション]画面が表示されます。
[Javs Script(ユニバーサルアナリティクスのプロパティでのみ有効)]の赤枠内の文字列を控えておいてください(ここでは「dimension1」)
この値を、後ほど作成する除外Cookie情報保存用htmlにて設定することになります。
値を控えたら、[完了]をクリックします。
[管理]タブをクリックし、[フィルタ]をクリックします。
[フィルタを追加]をクリックします。
[ビューにフィルタを追加]画面にて、フィルタの設定を行います。
[新しいフィルタを作成]を選択します。
フィルタ名 | 任意の名前を設定します。 ここでは[変動IPアドレス除外]とします。 |
---|---|
フィルタの種類 | [カスタム]を選択します。 |
次に[除外]を選択すると、フィルタフィールドとフィルタパターンの設定が表示されます。
フィルタフィールド | 先ほどカスタムディメンションで設定した[変動IPアドレス除外]を選択します。 |
---|---|
フィルタパターン | ここでは[no_access]と設定します。この値を、後ほど作成する除外Cookie情報保存用htmlにて設定することになります。 |
設定が全て正しいことを確認したら、[保存]をクリックします。
最後に、アクセス除外Cookie情報保存用htmlを作成します。
以下のサンプルコードをベースに、ファイル名[no_access.html]で保存してください。
サンプルコード
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>アクセス除外Cookie情報保存用ファイル</title>
<meta name="robots" content="noindex,nofollow">
<script>
(function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
(i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
})(window,document,'script','https://www.google-analytics.com/analytics.js','ga');
ga('create', 'UA-○○○○○○○○-○', 'auto');
var dimensionValue = '○○○○○';
ga('set', 'dimension1', dimensionValue);
ga('send', 'pageview');
</script>
</head>
<body>
<p>Googleアナリティクスのアクセス除外Cookieが保存されました。</p>
</body>
</html>
ga('create', 'UA-○○○○○○○○-○', 'auto');
[UA-○○○○○○○○-○]は使用しているアカウントを設定してください。
var dimensionValue = '○○○○○';
[フィルタパターン]で設定した文字列[no_access]を設定してください。
サーバーにファイルをアップし、アクセス
保存したno_access.htmlを計測を除外したい対象ドメインの直下にアップします。
続けて、http://対象ドメイン/no_access.htmlにアクセスするとアクセス除外用のCookieが保存され、以降Webサイトへのアクセスは計測されなくなります。
- ※即時反映ではなく翌日以降の反映となるようですのでご注意ください
- ※リアルタイムには相変わらず計測が表示されます
特定のページにてF5で何回も更新し、次の日にサマリーで確認して計測されてないようであれば正常に除外されていると思います。
まとめ
ブラウザアドオンによるアクセス除外、カスタムディメンションでの除外のどちらも、アクセスするユーザー全員が所定のステップを踏む必要があり面倒な点もありますが、関わる人数が多くかつ使用しているネットワークが変動IPアドレスを採用している場合は、いずれかの方法が現実的でしょう。
また、Cookieでの除外設定を行う際は恐れ入りますが自己責任で行っていただけますと幸いです。
この記事を読んでいる方にオススメの記事
- ※承認制のため、即時には反映されません。
この記事にコメントする